馬場適性から狙うは先行力のあるロジクライ! 東京新聞杯を斬る

SPAIA編集部 三木俊幸

ロジクライ

ⒸJRA

平均的な馬場状態も、勝つには先行力が必要

2月に入り今年の競馬が始まってから、はや1か月が過ぎた。皆さんの馬券の調子はいかがだろうか。馬場適性予想を行なっている当コラムでは、全く予想が外れているわけではないが、馬場適性が合っても理想通りの展開にはならず……。

少々ぼやいてしまったが、気持ちを切り替えて今週こそは的中させたいところだ。では、先週1月26日と27日に東京競馬場で行われた芝レースの傾向を振り返っていこう。

芝のレースは全部で10レースが行われたが、時計的には平均的だったと言っていいだろう。勝ち馬の上がり3F平均タイムも34.1だったが、日曜の9レースのセントポーリア賞では、勝ったカントルの上がりが33.3、3着だったトーセンカンビーナに至っては32.9という速い上がりを計測するなど、展開次第では33秒前半の上がりを必要とするのが今の馬場だ。

脚質を見ると先行馬有利の馬場状態なので、勝利するには5番手以内に付けておく必要があった。今週もその点には注意して馬券を組み立てた方がよさそうだ。

先行できるロジクライ

これらの情報とレース適性を分析した結果、今週の東京新聞杯はロジクライを本命に推奨する。

東京新聞杯分布図,ⒸSPAIA

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ロジクライは東京コースで2戦2勝と文句なし。全レースの良馬場時の平均上がりタイムは、34.7と平凡だが、2走前の富士Sでは2番手からレースを進め、上がり33.9を使っている。さらに勝ち時計は1.31.7と高速決着になったとしても不安はない。重賞に使われている近5走の平均走破タイムも1.32.6と今の東京コースにぴったりだ。

レッドオルガは、これまで東京マイル戦では(2,0,1,0)と馬券圏内を外していない。持ち時計は特別速いわけではないが、2走前の紅葉S(1600万下)では上がり32.9で勝利しており、上がり勝負の馬場はうってつけだ。 しかし、究極の上がり勝負に強いのかと思いきや、良馬場時の上がり平均は34.4と平凡。これはどんな展開にも対応できていることを証明している。前走は出遅れたが、スタートを決めて好位に付けられれば、チャンスは十分だ。

タワーオブロンドンは、直線で不利を受けたNHKマイルカップ以外は全て3着以内と安定感抜群。前走のキャピタルSでは約半年ぶりのレースながら、2着と休み明けは全く苦にしない。さらに使った上がりは、32.4と素晴らしい瞬発力だった。東京コース、良馬場での上がり平均は33.6と安定していい脚を使えることを証明している。あっさりと通過点になることも十分考えられる。

サトノアレスは東京コースでは(1,2,1,2)という成績だが、着外だったのは雨馬場で行われた2017年の富士Sと2走前のGⅠのみ。良馬場では3着以内を外していない。追い込み脚質なだけに、今の馬場状態は有利ではないが、コース適性はベストなだけに押さえておきたい。

最後にインディチャンプ。現在2連勝中で勢いに乗っている。3歳時には毎日杯でブラストワンピース、アーリントンCではタワーオブロンドンと僅差のレースをしていることからも、能力は高い。 しかし、イレ込みやすい気性のため、初の長距離輸送で馬体減や当日の気配を冷静に見極める必要がありそうだ。