【七夕賞】前走不利から適舞台で巻き返しへ 京大競馬研の本命はカラマティアノス
京都大学競馬研究会

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夏の福島を代表する中距離ハンデ重賞
7月12日(日)に七夕賞(GⅢ)が行われる。サマー2000シリーズの第2戦に位置づけられ、夏の福島を代表するハンデ重賞の一つだ。例年同様、今年も大きく実績の抜けた馬はおらず、混戦模様の難解な一戦となった。
以下では、本レースが行われる福島芝2000mのコース形態とそれに起因するレースの質、そして想定される展開を踏まえ予想する。
簡単には前が残せないコース形態
まずは福島芝2000mのコース形態をみる。4コーナーポケット地点からスタートし、初角までの距離は約505m。発走後は下り坂で、1周目ゴール板前に上り坂、1コーナーにかけてなだらかな下り坂、ほぼ平坦な2コーナーから向正面に入ると再度上り坂がある。
3コーナーはほぼ平坦で、残り400m付近から下りはじめ、残り150m付近で上り坂に転じる。3、4コーナーはスパイラルカーブとなっており、最終直線は297.5m(Bコース使用時)。これが今回のコースレイアウトだ。
まず注目すべきは、初角までの距離が約505mと長い点だ。発走直後は下り坂で、序盤の先手争いは長引きやすくペースが上がりやすい。
3コーナー中盤からは先行勢が再度加速していき、ここから下り坂を経て最後の上り坂を迎えるまでラップも速くなる。序盤の長い先手争いと起伏の多いコース形態で先行負荷が大きい。道中溜めた差し馬が有利になる。
しかし、3、4コーナーはスパイラルカーブであり、先行勢がスピードを保ったまま直線に向かうと外に振られやすい。そのさらに外を回す差し馬は距離ロスが大きくなりすぎてしまう。加えて直線も297.5mと短いため、4コーナー時点で前目のポジションも必要となる。
したがって、道中は中団インで脚を溜め、終盤で前に進出してタフに末脚を伸ばせる馬が恵まれやすい。これがこのコースが持つレースの質だ。
過去10年全てで上がり3F5位以内馬が勝利

<七夕賞 上がり順位別成績>
上がり5位以内
【10-8-8-29/55】
勝率18.2%、連対率32.7%、複勝率47.3%、
単勝回収率293%、複勝回収率220%
※過去10年
七夕賞における上がり3F5位以内馬の成績は上記の通り優秀だ。勝ち馬10頭全て、連対馬20頭中18頭、馬券圏内30頭中26頭を該当馬が占めている。
メンバー上位の末脚を使う地力に加え、終盤で前まで位置を押し上げる機動力が求められる。また、流れるペースに対応する追走力と道中ロスなく立ち回る器用さ、内から馬群を割って差した経験も重要になる。
ハイペース必至の先行馬構成
続いて今回想定される展開から恵まれる馬を考える。メンバー構成は前走通過順位に3番手以内のある先行馬が8頭と出走馬全16頭に対して多い。徹底先行タイプと距離延長馬も多く、序盤のコース形態と相まってハイペースが想定される。
この展開で恵まれるのは、中団インで脚を溜め、タフに末脚を伸ばせる差し馬だ。同時に、4コーナー時点で前を捉え切れるポジションに押し上げる機動力や追走力も求められる。
差し有利な展開とはいえ、終盤のコース形態を考えれば、最後方から大外を回して差し切るのは至難の業だ。内から馬群を割れる馬であれば、中団からのイン差しが理想となる。
また、今年は昨年に引き続きBコース替わり初週での施行になる。例年よりは、地力の高い先行馬の残り目にも注意したい。
直近2走は着順以上の高評価
◎カラマティアノス
前走のエプソムCは前半1000m59.6秒のペースを4番手で先行。4角7番手以下の馬が1~4着を占める差し有利な展開だった。本馬は直線で前が壁になり、追い出しを待たされる不利もあった中で0.3秒差6着。着順、着差以上に評価できる内容だった。勝ち馬は重賞3勝目のトロヴァトーレと、相手関係も評価できる。
2走前の中山記念は開幕週の高速馬場で、外枠から1000m通過59.2秒の流れを5番手で先行。勝ち馬が内ラチ沿いを通してスムーズに抜け出したのに対し、本馬は外に出して0.3秒差2着。ここも着順、着差以上に評価できる内容だった。これも勝ち馬は重賞5勝目のレーベンスティールで、3着エコロヴァルツも重賞で複数の好走歴がある。
中団から常に堅実な末脚を使えるのが強み。重賞初勝利を挙げた中山金杯の内容からもベストは2000mだ。高い追走力と道中動いていける機動力、小回りをこなせる器用さを持つ。直近2走の相手関係から今回のメンバーでは地力最上位であり、想定される展開も合う。前走馬券に敗れたことで高いオッズ妙味も見込まれる。
◯アスクナイスショー
2走前の迎春Sは外枠から好スタートを決めてハナを奪い、前半1000m59.5秒のややハイペースで逃げる競馬。そのまま後続を寄せ付けず、2着に0.2秒差をつけ快勝した。2着馬マイユニバースは次走3勝クラスを勝利しており、このクラスとしてはハイレベルだった。
300mの距離延長となる前走の日経賞は前半1000m59.0秒のハイペースを2番手で先行。4コーナーあたりで先頭に立ち、残り200m手前まで粘っていた。最後は一杯になって1.6秒差10着だが、距離延長とペースを考えれば度外視可能な敗戦だ。勝ったのが迎春Sで破ったマイユニバースであり、本馬も条件次第で重賞級の地力を持つ。
日経賞までは一貫して2000~2200mを使っており、福島芝2000mも勝利経験がある。得意の距離へ距離短縮で、斤量減も生きる。想定されるハイペースも問題ない。スタートを決めて持ち前の粘り強さを発揮すれば勝ち負け必至とみる。
▲ヤマニンブークリエ
前走の新潟大賞典は前半1000m60.4秒のややスローペースで、直線での瞬発力が試される一戦。キャリア全体を通して一度も上がり33秒台を記録したことがない本馬にとって厳しい展開だった。0.4秒差5着なら評価を下げる敗戦ではない。
セントライト記念ではスムーズな競馬だったとはいえ、ミュージアムマイルに0.1秒差2着。また、菊花賞5着馬レッドバンデや、3勝クラスを楽勝するサクラファレル、フィーリウスらに先着している。この走りができるなら、間違いなく今回のメンバーでも上位のポテンシャルを秘めている。
中団前目を追走し、スムーズな追い出しから能力を最大限発揮できれば好走のチャンスがある。直近4走は理想の競馬ができていない敗戦で、高いオッズ妙味が見込まれる。
△サヴォーナ
前走の福島民報杯は約1年半ぶりのレースながら、ハイペースを先行して2着に0.3秒差をつけて押し切る力強い競馬。相手関係からも高く評価できる。今回は同じコースで叩き2走目の上積みに期待できる。スタートを決めて好位から運べれば好走可能だ。
×オーロラエックス
直近3走は持ち前の末脚を使えなかったが、今回は斤量に恵まれた印象がある。坂井瑠星騎手への乗り替わりも好材料だ。ハイペースの後方からスムーズに末脚を生かせれば。
×マイネルモーント
中山記念の内容から、カラマティアノスとの比較で高いオッズ妙味が見込まれる。前走も着順ほど大きく負けていない。
×センツブラッド
3走前の鳴尾記念の内容を高く評価。昨年のラジオNIKKEI賞において福島で好走しており、その経験も大きい。
買い目は◎◯単勝2点、◎-◯▲△×馬連6点、◎-◯▲△-◯▲△×3連複12点で勝負する。
▽七夕賞予想▽
◎カラマティアノス
◯アスクナイスショー
▲ヤマニンブークリエ
△サヴォーナ
×オーロラエックス
×マイネルモーント
×センツブラッド
《ライタープロフィール》
京都大学競馬研究会
今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
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