【宝塚記念】強靭なスタミナと末脚で春古馬三冠へ 京大競馬研の本命はクロワデュノール
京都大学競馬研究会

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豪華メンバーが揃った春のグランプリ
6月14日(日)に宝塚記念(GⅠ)が行われる。大阪杯、天皇賞(春)を勝利し春古馬三冠がかかるクロワデュノール、昨年の有馬記念を3歳で勝利したミュージアムマイルをはじめ、日本の中距離路線を代表するGⅠ馬が5頭参戦。実力馬18頭が集結した。春のグランプリにふさわしい豪華メンバーが揃った注目の一戦だ。
以下では、本レースが行われる阪神芝2200mのコース形態とそれに起因するレースの質、そして想定される展開を踏まえ予想する。
先手争いが長引きやすい
まずは阪神芝2200mのコース形態をみる。正面スタンド前右側からスタートし、初角までの距離は約520m。内回りコースを使用して1周回り、勾配1.8mの急坂が設けられた359.1mの最終直線(Bコース使用時)を駆け抜ける。これが今回のコースレイアウトだ。
まず注目すべきは初角までの距離が約520mと長い点だ。大阪杯などが施行される阪神芝2000mから200m分そのまま初角までの距離が長くなっている。先手争いは長引きやすく、序盤のペースが流れやすい。
1、2コーナーから向正面で一旦ペースは緩み、3コーナー過ぎから再度ペースアップする。ここから直線の急坂を登りきるまで激しいロングスパート戦になりやすい。
コーナーで外からの押し上げが利きにくい内回り、かつ直線も比較的短く急坂があることから、最後の末脚だけで後方勢が逆転するのは難しい。一方で、序盤の先行負荷に加え2回も急坂を上るタフなコースのため、高い地力がなければ先行して残すことも難しい。
したがって、位置取り以上に、高い追走負荷の中で長くタフな末脚を使えるかが重要である。瞬発力や一瞬の切れ味より、持続力やスタミナ、パワーが高い水準で要求される。これがこのコースが持つレースの質だ。
馬券圏内30頭中28頭が上がり5位以内

<宝塚記念 上がり3F5位以内馬の成績>
【9-9-10-26/54】
勝率16.7%、連対率33.3%、複勝率51.9%、
単勝回収率144%、複勝回収率217%
※阪神開催の直近10回
宝塚記念における上がり3F5位以内馬の成績は上記に示した通り優秀だ。馬券圏内30頭中28頭をメンバー上位の上がりを使った馬が占めている。
中距離路線最高峰の舞台でメンバーレベルが高い中でも、上位の末脚を引き出せるかがポイントとなる。脚質を問わず、ロングスパート戦における末脚の持続力を吟味したい。
8枠の2頭が引っ張る展開
続いて今回想定される展開から恵まれる馬を考える。メンバー構成は直近の国内戦における通過順位に3番手以内のある先行馬が9頭と、出走馬全18頭に対して多い。
また、メンバーで最もテンが速いメイショウタバルと、次に速いミステリーウェイが8枠に入った。この2頭が外から内に切り込む形で先手を主張するだろう。
序盤のペースが上がりやすいコース形態と高い先行馬比率の中でこの2頭が大外から先手争いをしながら牽引していけば、先行負荷は大きくなる。
この展開で恵まれるのは、道中は内で脚を溜め、勝負どころで外に持ち出して長くタフな末脚を使える馬だ。前の争いに付き合わない中団インでの追走が理想だ。
追走力は必須で、4角時点で前を捉えきるだけのポジションにはつけている必要がある。内回りの直線だけで最後方から差し切るのは、相当に高い地力がなければ難しい。
高い機動力も魅力
◎クロワデュノール
前走の天皇賞(春)は1000m通過59.9秒という3200m戦としては速いペースを5、6番手で先行。3コーナーから進出し、2~7着いずれも4角6番手以下という差し有利な展開を早め先頭に立ってそのまま押し切った。着差以上に評価できる内容だった。
2走前の大阪杯は大外枠から8番手追走。内に上手く入れられず終始外を回し続ける、かなりロスのある厳しい競馬だった。しかし、コーナー通過順位8-8-6-4と終盤は高い機動力で外から進出し、上がり2位の脚を使って差し切った。
ハイペースとはいえ内前有利な阪神芝2000mで、内ラチ沿いを通した馬が2、3着に来る展開だった。最も強い競馬をしており、内容としては着順以上の価値がある。
3走前のジャパンCは前半1000m57.6秒の超ハイペースを4番手で先行。4角9番手以下の馬が1、2、3、5、6着に来る非常に差し有利な展開を0.6秒差4着に粘った。これも着順、着差が示す以上の価値があるレースぶりだった。世界最高峰の一戦で展開不利の中、能力の高さを示した。
近3走は本馬の武器である強靭なスタミナと末脚の持続力を遺憾なく発揮できており、今回のレースでもそれは大きな強みとなる。また、ホープフルS、皐月賞、大阪杯と安定して高い機動力を示している点も魅力的だ。
今回は本馬にとって絶好と言える3枠5番に入った。枠なりに出していけば中団インで脚を溜めながら追走できる。3コーナー過ぎから動いていき、前走同様、早め先頭で抜け出せれば勝ち負け必至だ。史上初の春古馬三冠にも期待して本命を打つ。
◯ミュージアムマイル
クロワデュノール、マスカレードボールと並ぶ現4歳世代屈指の実力馬。2走前の天皇賞(秋)は前半1000m62.0秒のスローペースを9番手で追走。勝ち馬と同じ上がり3F3位32.3秒の末脚を使い0.1秒差2着だった。勝ったマスカレードボールは次走レコード決着のジャパンCで世界最強馬カランダガンとタイム差なし2着。本馬も日本最高峰の地力を示していた。
その地力の高さと世代のレベルを証明したのが前走の有馬記念だ。決して差し有利なペースとコースでない中、4角11番手から大外を回し、上がり最速の脚を使って勝利した。
今年の春はドバイ、香港と出走できず、長期休養明けのスムーズな臨戦過程ではないが、状態面は問題ない。また、課題のスタートも練習を重ねているとのこと。これも好感が持てる。
2000~2200mがベストに近く、前走よりも距離はいい。クロワデュノールの1、2列後ろのインで脚を溜めながら追走し、能力を最大限に発揮できればここも順当に好走可能とみる。
▲ダノンデサイル
中団から常に堅実な末脚を使える優等生タイプの実力馬。ジャパンC、有馬記念、大阪杯と現4歳世代3強にそれぞれ先着されているものの、再現性のある安定した競馬で全て3着に好走した。
今回のメンバーでも地力は上位。最内枠から器用な立ち回りができる。本馬の強さを最大限に引き出せる戸崎圭太騎手への乗り替わりもプラス材料だ。
△シェイクユアハート
前走の金鯱賞は中京らしい内有利な展開を、大外から上がり最速の脚で差し切った。着差以上に評価できる内容だった。2着ジョバンニは次走クイーンエリザベス2世C5着、3着クイーンズウォークはヴィクトリアマイル3着と、相手関係の面でも評価できる。
×タガノデュード
2走前の大阪杯はクロワデュノールに次いで強い競馬。8枠14番から後方を追走、終始2、3頭分外を回されるも4コーナーでは高い機動力を発揮し、大外から上がり最速の脚を使って0.3秒差4着。GⅠ馬3頭に迫った。今回のメンバーでも十分、上位に食い込める。
×レガレイラ
昨年の宝塚記念は末脚が生きない馬場で完全に度外視可能。これと直線の接触があった3歳時のエリザベス女王杯を除き、キャリア一貫して上がり最速をマークし続けている。コーナリングが得意なタイプ。中山同様、阪神内回りでも機動力を生かして末脚を発揮できれば。
買い目は◎単勝1点、◎-◯▲△×馬連5点、◎-◯▲-◯▲△×3連複7点で勝負する。
▽宝塚記念予想▽
◎クロワデュノール
◯ミュージアムマイル
▲ダノンデサイル
△シェイクユアハート
×タガノデュード
×レガレイラ
ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
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