【オークス】スターアニス二冠へ追い風データ 相手候補はジュウリョクピエロら他路線組

勝木淳

過去10年のデータから見るオークス,ⒸSPAIA

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まずは桜花賞を振り返る

クラシックの舞台は5月の東京へ。オークスを検討するに際し、桜花賞は出発地点として欠かせない。勝ったのは2歳GⅠも制したスターアニス。序盤600m34.1、前半800m通過45.7とスキのない流れになり、後半800mも45.8で前後半の差がない総合力を問う流れになった。

スターアニスは中団から上がり最速タイ33.7でまとめて差し切った。スピード任せのレースはしておらず、構えてどこからでも差せる取り口に距離不安はない。オークスで危ない桜花賞馬とは正反対なような気がしてならない。

高速決着の桜花賞馬は怪しいとよくいうが、1:31.1で勝ったソダシとは競馬の形がまるで違う。1200m戦を経験しており、1400mの重賞に出走した経歴が距離不安を囁かせるが、距離を延ばして強くなっていたことを踏まえれば、気にすることもない。

では逆転候補はいるのか。そういった点も踏まえ、検討していこう。ここからは過去10年分のデータを使用し、今年のオークスを展望する。

人気別成績,ⒸSPAIA


人気別では、1番人気が【6-1-0-3】勝率60.0%、複勝率70.0%と圧倒的。以下、2番人気【1-4-3-2】勝率10.0%、複勝率80.0%、3番人気【2-0-1-7】勝率20.0%、複勝率30.0%と続き、勝ち馬はすべて4番人気以内。オークス馬となると、さすがに狭き門だ。

一方、5番人気【0-0-1-9】複勝率10.0%から7番人気【0-1-0-9】複勝率10.0%の中穴の成績がよくなく、10番人気以下が【0-2-4-82】複勝率6.8%。上位人気と大穴の組み合わせが多く、みんな軸は当たっても馬券は的中せず。

オークスは嘆き声が聴こえるレース。馬券を買う際は細心の注意を払い、買い目を検討すべきだろう。

上がり600m・順位別成績,ⒸSPAIA


レースの終盤上がり600m順位に注目すると、オークスというレースの特色がみえてくる。上がり1位が【7-2-2-2】勝率53.8%、複勝率84.6%とバツグン。東京芝2400mらしく決め手がモノを言う。

上がり最速で馬券圏内を外したのはたった2頭。瞬発力に長け、東京の直線でそれを発揮できる馬は簡単には崩れない。スピードより末脚に長けた馬が勝つ。それがオークスというレースだ。

ポイントは後半の瞬発力

スターアニスのほかに桜花賞組で末脚が目立つといえば、5着アランカールぐらいだろうか。こちらは桜花賞前からマイルは距離不足と目されていた馬で、距離が延びるのは歓迎だろう。2400mならもう少し勝負圏内からレースを進められるのではないか。

前走レース別成績,ⒸSPAIA


前走レース別成績では、桜花賞が【7-5-6-57】勝率9.3%、複勝率24.0%。やはり起点はここになる。とはいえ、今年は2~4着馬は不在で、9着ドリームコアなど敗戦組が多い。スターアニスを逆転する候補はいるだろうか。

前走桜花賞・着順別成績,ⒸSPAIA


桜花賞の着順内訳をみると、1着【4-1-0-3】勝率50.0%、複勝率62.5%とやはりスターアニスをあと押しする。桜花賞を差して勝つと、【2-1-0-1】、上がり最速で勝つと【3-0-0-0】。ここまで来ればスターアニスの相手探しととらえてもいい。末脚をいかしてマイルを勝ち切ったという事実は重く、冒頭に書いたように距離不安という単語が入るスキはないだろう。

くわえて2着【1-1-1-4】から4着【0-2-0-4】が不在となれば、対抗格を選ぶのは難しい。他では10着以下【1-0-3-19】勝率4.3%、複勝率17.4%ぐらい。13着スウィートハピネス、18着ロンギングセリーヌの巻き返しはあるのか。

桜花賞10着以下、かつ中団からレースを進めた馬が【1-0-2-7】勝率10.0%、複勝率30.0%。逃げたロンギングセリーヌより少し位置は後ろすぎた感はあるが、スウィートハピネスだろう。

前走フローラS・上がり600m順位別成績,ⒸSPAIA


トライアルのフローラS組【2-3-1-35】勝率4.9%、複勝率14.6%も着順より上がり600m順位がわかりやすい。上がり最速は【1-2-1-5】勝率11.1%、複勝率44.4%と好走確率が上がり、好走は3位【1-0-0-3】勝率、複勝率25.0%まで。4位以下だと【0-0-0-24】で、やはり東京芝2000mである程度末脚を使えないとオークスは厳しい。

今年の最速は2頭。1、2着ラフターラインズ、エンネが当てはまる。中3週で再び瞬発力を繰り出せるか。状態面も確認しよう。

前走忘れな草賞は【1-0-1-11】勝率7.7%、複勝率15.4%。ここも上がりが重要で、最速だった馬は【1-0-1-4】勝率16.7%、複勝率33.3%。ジュウリョクピエロは上がり最速で差し切っており、データ的に不安なし。内回り向きでないのは明らかで、東京で鋭く伸びる絵も浮かぶ。スターアニスの背後からレースを進められるなら、逆転もあっていい。

過去10年のデータから見るオークス,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 世界への挑戦』(ガイドワークス)に寄稿。

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