川田将雅騎手は「芝重賞で単勝回収率140%」 現役最高の中京巧者を種牡馬、騎手別に徹底検証
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春の中京開催がスタート
今週から中京開催がスタート。GⅡ金鯱賞を皮切りに、3歳短距離重賞のGⅢファルコンS、数少ない牝馬限定の短距離重賞のGⅢ愛知杯、春のスプリント王決定戦・GⅠ高松宮記念と4重賞の開催が予定されている。
中京競馬場は非常に癖の強いコース形態。そのため、チャンピオンズCで3年連続の2着に好走したウィルソンテソーロなど、中京コースを得意とする“中京巧者”が数多く存在する。
そこで今回は、種牡馬や騎手の中京適性をデータで検証していく。ここでは中京での勝率から全場での勝率を引いたものを「中京巧者率」と定義し、この数値に基づいて中京巧者を探し出す。なお、参照するデータは2021年3月13日から2026年3月8日時点までの直近5年分とする。
ミッキーアイル産駒はマイル以上の距離に妙味
最初に、芝コースにおける種牡馬別巧者率を調査していく。今回は期間内における中京競馬場での芝の勝ち数がトップ30以内の種牡馬たちを調査対象とした。
なお、次章以降も同様に、勝ち数トップ30の種牡馬・騎手に絞って調査している。

■アドマイヤマーズ
・巧者率:18.6%-12.4%=6.2%
1200m【2-0-0-3】勝率40.0%、単勝回収率192%、1400m【3-2-0-11】勝率18.8%、単勝回収率146%と、短距離が狙い目になる。また、前走距離に着目すると、同距離組が【6-2-0-5】勝率46.2%、複勝率61.5%、単勝回収率269%、複勝回収率110%と好走率、回収率ともに優秀だ。
■バゴ
・巧者率:10.1%-5.4%=4.7%
1200m【3-0-1-6】勝率30.0%、単勝回収率161%、1600m【3-1-2-16】で勝率13.6%、単勝回収率444%と、こちらもマイル以下の距離で妙味がある。古馬に良績が集中しており、4歳以上の馬は【5-1-3-16】勝率20.0%、単勝回収率445%の好成績を記録している。
■ミッキーアイル
・巧者率:10.2%-7.3%=2.9%
メイケイエールやナムラクレアなど短距離戦に強いイメージがあるが、データ上はマイル以上の距離が狙い目となっている。1600m【4-5-4-25】複勝率34.2%、複勝回収率148%、2000m【3-3-3-15】で複勝率37.5%、複勝回収率221%と妙味たっぷりだ。
ルメール騎手は他場と比べ信頼度ダウン
続いて芝における騎手別巧者率を調査していく。

■川田将雅
・巧者率:33.6%-28.0%=5.6%
中京勝率30%超え、巧者率も5.6%と他騎手の追随を許さない。重賞では【11-4-5-13】勝率33.3%、複勝率60.6%と高い好走率に加え、単勝回収率140%、複勝回収率107%とベタ買いでプラス域をマーク。2000m重賞では騎乗機会8連勝中であり、今週の金鯱賞でも軽くは扱えない。
最も得意としているのは2200mで、成績は【24-4-2-18】で勝率50.0%、単勝回収率119%を誇る。見かけたら必ず買い目に入れておきたい。
■岩田望来
・巧者率:15.1%-12.6%=2.5%
1200m【6-4-5-20】で勝率17.1%、単勝回収率126%や、2000m【23-12-9-75】勝率19.3%、単勝回収率173%がともに黒字域を記録しており、狙い目となる。クラス別成績では、未勝利戦【17-14-11-53】で複勝率は44.2%と安定。単勝回収率129%、複勝回収率114%と妙味も十分だ。
■松山弘平
・巧者率:14.6%-12.3%=2.3%
1〜4枠では複勝率38.5%、複勝回収率82%。対して5〜8枠では複勝率31.2%、複勝回収率53%と、コース形態の分もあるが内目の枠に入った際に積極的に狙いたい。
馬場状態では、良・稍重【52-46-30-256】勝率13.5%、単勝回収率66%に対して、重・不良【13-6-5-37】勝率21.3%、単勝回収率119%と成績を上げる。難解なレースになりやすい荒天時に頼りになる騎手でもある。
■C.ルメール
・巧者率:18.0%-26.1%=-8.1%
前記の騎手らが中京巧者として活躍する一方、ルメール騎手は巧者率マイナスを記録。中京芝では勝率18.0%、単勝回収率54%と他場よりも信頼度が低い点は注意したい。特に、1600m以下では、【7-7-5-40】で勝率11.9%、単勝回収率41%と、さらに信頼度が落ちる。中京芝コースでは、思い切って軽視するのも手だ。
サトノアラジン産駒は外枠が狙い目
ここからはダート編。まずは種牡馬別巧者率を調査していく。

■サトノアラジン
・巧者率:10.4%-6.7%=3.7%
父は芝で活躍していたが、中京ではダートで注目したい種牡馬。コース形態から外枠劣勢の中京ダートながらも外枠で好成績を挙げている点が特徴だ。1〜5枠【7-6-9-68】複勝率24.4%、複勝回収率50%に対して、6〜8枠では【9-12-637】複勝率42.2%、複勝回収率126%と好成績を収めている。
■ニューイヤーズデイ
・巧者率:14.0%-10.3%=3.7%
1800m以上【7-3-5-15】複勝率50.0%、複勝回収率122%と優秀で、見かけた際は買い目に入れたい。また、内枠を苦にしない産駒が多いのか、1〜2枠【4-4-2-11】複勝率47.6%、複勝回収率96%と高水準だ。
■リアルスティール
・巧者率:13.0%-9.5%=3.5%
まず、中京ダート全体での単勝回収率が214%と妙味大。特に1900mでは【4-2-3-7】勝率25.0%、複勝率56.3%、回収率も単355%、複181%と優秀な成績を叩き出している。ほか、前走芝からのダート替わりも狙い目で、【4-2-0-15】勝率19.0%、複勝率28.6%、単勝回収率875%、複勝回収率186%と目立っている。
高杉吏麒騎手はダート全体でも単複100%超え
最後は、ダートにおける騎手別巧者率を見ていく。

■高杉吏麒
・巧者率:14.3%-10.0%=4.3%
中京ダート全体で見ても単勝回収率143%、複勝回収率120%と妙味十分。特に1400m以上では【18-9-7-81】複勝率29.6%、複勝回収率142%とさらに上昇する。
馬場状態別で見ると、良馬場【15-9-9-87】勝率12.5%、単勝回収率129%に対し、稍重・重馬場だと【6-2-1-18】勝率22.2%、単勝回収率208%を記録。湿った馬場で成績を上げている点も特徴だ。
※不良馬場での騎乗はなし。
■西村淳也
・巧者率:11.1%-8.9%=2.2%
距離別成績では1900m【2-5-12-28】複勝率40.8%と、勝ち鞍は少ないが安定感がある。複勝回収率も110%と黒字域で狙い目だ。ほか、位置を取れる馬に騎乗した際の信頼度が高く、前走4コーナー通過が3番手以内の馬では【24-13-16-80】勝率18.0%、単勝回収率113%と好成績を収めている。
■池添謙一
・巧者率:10.3%-8.1%=2.2%
1800m【6-3-2-47】勝率10.3%、単勝回収率173%、1900m【4-1-3-11】で勝率21.1%、単勝回収率111%と、中距離戦がオススメ。ほか枠別成績では、1〜2枠【5-5-1-22】勝率15.2%、複勝回収率33.3%、単勝回収率289%、複勝回収率112%と目立っており、内枠の際には警戒したい。
■C.ルメール
・巧者率:18.3%-23.7%=-5.4%
前述の芝同様、他場ほど信頼度は高くない。クラスが上にいくほど成績が下がる点が特徴で、1勝クラス以下は【13-5-6-25】複勝率49.0%、複勝回収率89%とまずまずの成績だが、2勝クラス以上は【0-3-1-18】複勝率18.2%、複勝回収率27%と低調だ。

《ライタープロフィール》
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約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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