【金鯱賞】クイーンズウォークら好メンバー集結 白富士S組ヴィレム、キングズパレスは要警戒
三木俊幸

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
参考レース振り返り
3月15日(日)、中京開催開幕週に行われるのは金鯱賞(GⅡ・芝2000m)。GⅠ戦線へとつながる注目の一戦には14頭が登録している。
ここでは春の開催となった2017年以降の過去9年のデータとともに、出走を予定している馬たちの主な参考レースを振り返る。なお、データランクは好走率や勝利数をもとに、レースレベルはレーティングや出走馬の成績などを考慮してランク付けしている。
白富士S【データ:A レースレベル:C】
過去9年の成績【2-0-3-3】勝率25.0%、連対率25.0%、複勝率62.5%
・直近では2021年ギベオンが10番人気で勝利
・単回収率2866%
・3着内の好走数は最多の5回
【2026年レース回顧】
10頭立てのレースは向正面に入った400m通過地点を迎えるところでピースワンデュックが先頭に立ち、縦長の隊列で1000m通過59.5というペースだった。
単独5番手を追走していたダノンシーマは直線で外に持ち出され、残り150mからヴィレムとの追い比べが続いたが、半馬身振り切って勝利。勝ちタイムは1:57.0で決着した。
4番手から運んだヴィレムはレースの上がり3Fが33.7のところ、自身の上がりは33.2と非のつけどころのないレースをしたが、それを上回る32.7の上がりでまとめた勝ち馬の瞬発力が素晴らしかった。安定感のあるタイプだが、あとは更なる相手強化でどこまで通用するかどうかだ。
昨年の金鯱賞3着以来の出走だったキングズパレスは、いつもどおりスタートしてから行き脚がつかず最後方を追走。上がり2位タイ32.9の末脚を繰り出したものの、勝ち馬から1.1秒差の6着まで。もともとタフな流れで浮上するタイプで、上がり勝負の展開と長期休養明けだったことを考えると、内容自体は悪くない。展開がハマれば馬券圏内への好走もあってもいい。
有馬記念【データ:A レースレベル:A】
過去9年の成績【3-0-1-10】勝率21.4%、連対率21.4%、複勝率28.6%
・最多の3勝
・直近では2022年アカイイトが3着
【2025年レース回顧】
先手を奪ったのはミステリーウェイだったが、スタンド前で離れた外からポジションを押し上げていったメイショウタバルが2角から向正面に入るところで先頭に入れ替わり、3番手コスモキュランダまでの3頭が後続を引き離す展開となる。
道中11番手の外を追走していたミュージアムマイルは、上がり最速タイとなる34.6の末脚を繰り出し、しぶとく粘ったコスモキュランダを外から豪快に差し切って優勝。勝ちタイムは2:31.5での決着だった。
アラタは序盤、最後方を追走していたが、スタンド前で徐々にポジションを押し上げて後方4番手のインを追走した。終始ロスなく立ち回ったものの、最後は伸びきれず15着と相手関係が強すぎた。2000mへの距離短縮はプラス、少しでも時計のかかる条件でのレースになってほしい。
香港ヴァーズ【データ:B レースレベル:A】
過去9年の成績【0-1-0-0】勝率0.0%、連対率100.0%、複勝率100.0%
・2019年リスグラシューが2着
【2025年レース回顧】
レースはエイドンがハナを奪い、2番手にロスアンゼルスという隊列で流れて1200m通過1:17.24(27.02-25.33-24.89)と落ち着いたペース。後半に入って、たまらず動いたアーバンシックが先頭に立つ形となった。
そうした動きにも動じず、5番手の外から運んだフランス調教馬ソジーが残り200mで先頭に立ってそのまま押し切り。勝ちタイムは2:28.05だった。
アーバンシックは1周目のスタンド前でうまく前に壁を作れず折り合いを欠いてしまい、リズムに乗ることができず。最後は失速して10着という結果に終わった。2走前の天皇賞(秋)では勝ち馬から0.2秒差5着という実績をもち、この先の大舞台も見据えている実力馬。どこまで動ける状態に仕上がっているかがカギとなりそうだ。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
AJCC【データ:C レースレベル:B】
過去9年の成績【0-0-0-9】勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率0.0%
【2026年レース回顧】
ハナを主張したアウスヴァールが2番手のエヒトに3馬身ほどのリードをつけ、3番手以下もさらに離れてかなり縦長の隊列。1000m通過は58.7と流れた。
一時は集団よりも10馬身ほど前の4番手追走というポジションだったショウヘイは直線で外に持ち出され、残り100mで先頭に立つと後続に1馬身半差をつけて勝利。勝ちタイムは2:10.8で決着した。
1番人気のドゥラドーレスは12番手を追走していたが、勝負所で徐々に進出して4角では後方グループの前までポジションを押し上げた。直線では1頭だけ違う脚を見せて追い込んだが及ばずの2着。またしても勝ちきれなかったが、展開を考慮すると評価できる内容だったと言っていい。
その他では6着ディマイザキッドも道中14番手追走、ジョバンニも12番手追走から今回も勝負所での機動力の無さが仇となって7着。9着ニシノレヴナントも中団グループから動ききれずと、縦長の展開が味方にならなかった。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
京都記念【データ:C レースレベル:B】
過去9年の成績【0-0-0-5】勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率0.0%
【2026年レース回顧】
好スタートからハナを主張したのはバビット。しかし12.7-11.8-13.2と400mを通過したあたりで一気にペースを落としたことで、2番手にいたジューンテイクが並びかける。
ペースが上がるも、1000m通過は1:01.8。バビットが1馬身のリードでレースは流れたが、ジューンテイクが坂の下りをうまく活かして加速。直線は馬場の真ん中から早め先頭に立って押し切り、勝ちタイム2:12.7で勝利した。
鞍上は2月末での引退が決まっていた藤岡佑介騎手。積極的に先行する競馬を久々に試みて、ジューンテイクの力を見事に引き出してみせた。今回は武豊騎手に乗り替わり、超高速馬場となるとタイム面で限界がありそうだが、うまくマイペースに持ち込む競馬ができれば引き続きの好走も期待できそう。
シェイクユアハートは7番手追走から0.4秒差の4着に終わったが、2走前に中日新聞杯を制しているコースに戻ることは歓迎。5番手追走から5着という結果だったサフィラは切れる脚こそないが、しぶとさを活かしながら僅差のレースを続けている。ともに持久力勝負になってほしいタイプだ。
天皇賞(秋)【データ:なし レースレベル:A】
過去9年で出走なし
【2025年レース回顧】
外枠からメイショウタバルがすんなりと先手を奪い、1000m通過は1:02.0とGⅠとしては超スローペースとなった。
レース上がり32.9(10.9-10.9-11.1)と究極の瞬発力勝負となったなか、中団馬群でじっと脚を溜めていたマスカレードボールは残り100mで先頭に立つと、後続に3/4馬身差をつけて勝利。勝ちタイムは1:58.6だった。
大外枠からスタートし、7番手からレースを進めたクイーンズウォークはここまでの瞬発力勝負となってしまうと分が悪く9着。しかし着差は0.4秒で、このレースの前走だった新潟記念では放馬のアクシデントがあった。そこから立て直されての出走で、馬体重もこれまでで最も重い542kgに加え、超ハイレベルなメンバー構成だったことを踏まえると、悲観する内容ではない。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
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