【金鯱賞】タップダンスシチーが三冠牝馬と菊花賞馬を圧倒 連覇達成の2004年をプレイバック
緒方きしん

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豪華メンバー集結
今週は金鯱賞が開催される。過去にはサイレンススズカやメイショウドトウ、スワーヴリチャードらが制したレースだ。今回はそんな中から、2004年の一戦をピックアップして当時のレースを振り返っていく。
この年の金鯱賞は、12頭立てながら非常にレベルの高いメンバーが集まっていた。なかでも注目を集めたのが、4歳世代の有力馬だ。
前年に牝馬三冠を達成したスティルインラブをはじめ、エリザベス女王杯でそのスティルインラブを撃破したアドマイヤグルーヴという強力な牝馬2頭のほか、牡馬も菊花賞馬ザッツザプレンティ、豊かな才能と難しい気性を併せ持つブルーイレヴンなど、好メンバーが揃った。
一方、迎え撃つベテラン勢も強力。中心は前年の覇者で、同年のジャパンカップや京都大賞典も制している7歳馬タップダンスシチー。強力な4歳勢をおさえ、こちらが1番人気に推された。
さらに重賞実績豊富な8歳マグナーテンが3番人気の支持を受け、ほかにも金鯱賞は2年連続5着の6歳馬アサカディフィートも参戦した。
他馬を圧倒する王者の走り
各馬ほぼ揃ったスタートから、先頭を奪ったのは8歳のタマモヒビキ。内からアグネススペシャルやメイショウドメニカらも行く素振りを見せるが、大外8枠12番のマグナーテンがそれを制して2番手に収まる。
8枠11番のタップダンスシチーはやや遅れて促され、3番手を確保。アドマイヤグルーヴとスティルインラブ、注目の牝馬2頭は中団やや後方を並走した。
1コーナーではマグナーテンが大きく膨らみながら2番手を守る。コーナーで改めてアグネススペシャルが主張し、タップダンスシチーとやや争う形となる。隊列は落ち着いたが、スピードの弛まない展開。菊花賞馬ザッツザプレンティは中団前目につけ、馬群の中ではブルーイレヴンがやや苛立ちを見せていた。
3コーナーに差し掛かる頃には、前を走る4頭が後ろを突き放してひとつの集団を形成。その4頭のなかで最後方となったタップダンスシチーだったが、余裕十分な手応えに見える。そしてジワリとポジションを上げ始めると、外を回りながら一気に先頭に並びかけた。
後方からは猛然と追い上げるザッツザプレンティ。先行したアグネススペシャルをすぐに飲み込み前を狙うと、その外からスティルインラブも脚をのばす。
しかし、コーナーを曲がりきり直線に入ると、タップダンスシチーは後続に2馬身ほどのリードをつけていた。独走態勢に入るかというところ、待ったをかけたのはブルーイレヴン。抜け出しを図るタップダンスシチーに猛然と襲い掛かっていったが、アタマ差まで追い詰めるのが限界。タップダンスシチーが直線先頭からそのまま押し切った。
2着にブルーイレヴン、そこから2馬身半差の3着にはザッツザプレンティと、終わってみれば4歳の牡馬が2着、3着に。8歳マグナーテンは4着だった。
勝利したタップダンスシチーは単勝2.3倍の1番人気だったものの、2着のブルーイレヴンが6番人気。馬連は4190円の高配当となった。一方、3着ザッツザプレンティは2番人気だったため、3連複は4080円と馬連よりも低配当に。馬券の買い方の難しさを感じさせる一戦でもあった。
今年は“4連覇”もかかる一戦
タップダンスシチーは次走で宝塚記念も制覇。秋には凱旋門賞にも挑戦し、暮れの有馬記念では2着と好走した。そして驚くべきことに、翌年は8歳で金鯱賞を制覇。同一重賞3連覇の偉業を成し遂げている。
タップダンスシチーは引退後に種牡馬となったが、JRAの産駒勝利数は21勝止まり。それでも2024年には母系にタップダンスシチーの名前が入るレヴィテーションやスマートプレシャスがそれぞれJRAで2勝をあげるなど、現在もその血は受け継がれている。特に2010年の秋華賞に出走したアンティフリーズからは、まだまだその血が広がる可能性を見せている。
今年の金鯱賞には、前年覇者クイーンズウォークが参戦。連覇に期待がかかるだけでなく、手綱を取る川田将雅騎手と管理する中内田充正厩舎は2023年プログノーシス、2024年プログノーシス、2025年クイーンズウォークと金鯱賞3連覇中で、なんと金鯱賞4連覇という偉業がかかっている。
タップダンスシチーの3連覇を超える新たな伝説誕生となるか。今年の金鯱賞も目が離せない。
《ライタープロフィール》
緒方きしん
札幌生まれ、札幌育ちの競馬ライター。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、アーネストリー、ドウデュース。
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