【フェブラリーS】前年16番人気Vのコパノリッキーが堂々押し切り 史上初の連覇に挑んだ2015年をプレイバック
緒方きしん

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大波乱の前年覇者、コパノリッキーが堂々の大本命
今週はフェブラリーSが開催される。過去にはカネヒキリやヴァーミリアン、メイセイオペラらが制した一戦。今回はそんな中から2015年の一戦をピックアップして当時のレースを振り返っていく。
前年、2014年のフェブラリーSは単勝272.1倍、三連単9491.2倍の大波乱。単勝配当は1989年エリザベス女王杯(勝ち馬サンドピアリス)の430.6倍に次ぐG1における高配当記録となった。
その大波乱を巻き起こしたのが、直近2走が10着→9着という伏兵コパノリッキー。16番人気ながら、1番人気ベルシャザール、2番人気ホッコータルマエの猛追を振り切った。
そのコパノリッキーが、2015年は1番人気の支持を集めて参戦。フェブラリーS制覇以降はかしわ記念、JBCクラシックを制覇と実績を積み上げたことで、前年16頭立て最低人気から1年間で大きく立場が変わっていた。
2番人気はワイドバッハ、3番人気はベストウォーリアと続き、ほかにも2013年のフェブラリーS覇者グレープブランデー、末脚自慢のワンダーアキュートらも参戦。さらに、牝馬のサンビスタやコーリンベリーも侮れない存在感を示していた。
激しい先行争いからの押し切り完勝劇
ゲートが開くと、ややバラついたスタート。シルクフォーチュンとカゼノコが最後方からの競馬となる。
一方、先行集団は9頭ほどが横並びで走る密集状態に。コパノリッキーはダートコースに入ると内から伸びて先頭に立ちかけるも、大外枠からアドマイヤロイヤルがハナを主張したため、2番手での競馬を選択した。
先行集団は大きく膨れ上がり、そこから離れて追走馬がポツリポツリといるやや間延びした隊列となる。さらに、内を通ってグレープブランデーがポジションをあげるなど、道中は先行争いが激化する展開となった。
人気の一角、ローマンレジェンドは後方で仕掛けのタイミングを待つ。その少し前ではワイドバッハも脚をためていた。
4コーナーに差し掛かると、シルクフォーチュンが仕掛ける。最後方から外を上がって、一気に5番手までポジションを押し上げる。各馬、呼応するように仕掛け始めると、縦長だった隊列もひと塊となって前へ襲い掛かる。
直線序盤では逃げるアドマイヤロイヤルにコパノリッキーがピタリと並びかけ、先頭に立つ。3番手インカンテーションの脚色も良いが、コパノリッキーの抵抗にあい、差は縮まらない。
ラスト1Fの標識を過ぎるとローマンレジェンドやワイドバッハ、ベストウォーリアらが抜群の末脚で前に迫るが、コパノリッキーが先頭を譲らない。
力強く伸びる後続を引き連れながら、最後は半馬身差を残して悠々とゴールイン。フェブラリーS史上初の連覇を達成した。2着は同じく先行したインカンテーション、3着は3番人気のベストウォーリアが入線。4、5着にはグレープブランデー、ローマンレジェンドと7歳のベテラン2頭が意地を見せた。
勝ち馬こそ同じだが、大波乱だった前年とは打って変わり、単勝は210円という平穏決着。ただ、3番人気ベストウォーリア、5番人気インカンテーションのワイドは1,110円と、意外にも配当のつくオイシイ馬券だった。
コスタノヴァがレース史上3頭目の連覇に挑む
フェブラリーS連覇を達成したコパノリッキーは同年、さらにJBCクラシックも連覇。翌年のフェブラリーSでは3連覇を逃すも、その次走以降、かしわ記念→帝王賞→南部杯と3連勝を挙げる。
現役最終年となった7歳シーズンでもかしわ記念と南部杯を制すると、ラストランとなった東京大賞典を制して有終の美を飾った。積み重ねたGI級競走の勝ち星は「11」。日本調教馬として最多記録である。
引退後は種牡馬として、中央ダートOP2勝のアームズレイン、地方交流重賞で活躍中のシンメデージーやエコロクラージュなどを輩出。ほか、テーオーパスワードは渡米し、ケンタッキーダービーで5着と検討した。大舞台に強いタイプの産駒も多く登場している。
今年は昨年王者のコスタノヴァが出走。コパノリッキー、カフェファラオに次ぐ3頭目の連覇となるか、注目が集まる。
また、フェブラリーSでは7着に敗れた牝馬のサンビスタは、ラストランとなった同年チャンピオンズCを優勝。前身のジャパンカップダートも含め、初となる牝馬戴冠の偉業を成し遂げた。
同馬以降2頭目となる牝馬覇者のダブルハートボンドも今年は参戦。2015年のフェブラリーSを思い出させる部分は多い。
ダート最高峰の一戦を制し、時代を築き上げるのはどの馬だろうか──。
《ライタープロフィール》
緒方きしん
札幌生まれ、札幌育ちの競馬ライター。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、メイセイオペラ、ダイワスカーレット、ドウデュース。
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