【京都記念】過去10年の勝ち馬9頭は上がり3F4位以内 京大競馬研の本命はエリキング
京都大学競馬研究会

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春GⅠへ続く伝統の古馬中距離戦
2月15日(日)に京都記念(GⅡ)が行われる。大阪杯、天皇賞(春)といった春のGⅠ戦線へと繋がる重要なレースのひとつだ。また、勝ち馬にはオーストラリアのGⅠ・コーフィールドCへの優先出走権が与えられる。現4歳世代屈指の実力馬エリキング、昨年の天皇賞(春)を制したヘデントールをはじめとする好メンバーが揃った注目の一戦だ。
以下では、本レースが行われる京都芝2200mのコース形態とそれに起因するレースの質、そして想定される展開を踏まえ予想する。
地力のない先行勢には厳しいコース
まずは京都芝2200mのコース形態をみる。正面スタンド前直線入り口付近からスタートし、初角までの距離は約400m。外回りコースを使用する。平坦な1〜2コーナーを回ると向正面は約500m。向正面半ばから上り坂で、3コーナーで頂上、4コーナーに向けて下る。最終直線は399m(Bコース使用時)で平坦となっている。これが今回のコースレイアウトだ。
まず注目すべきは初角までの距離が約400mと比較的長い点だ。スピードに乗る2F目が直線にあたるため、先手争いが激しくなりやすい。
1〜2コーナーに入るとペースは落ち着く。また、向正面も半ばから上り坂であるため、ここでもペースが急激に上がることはない。
加速するのは3コーナー上り坂頂上から。ここから急な下り坂に転じ、中盤の緩んだペースで脚を溜めた先行勢が一気に加速していく。最終直線に入るまでに後方勢が先行勢とのポジション差を埋めにくい。
ただしこのコースの場合、初角までの距離が長く序盤の先行負荷が大きい上に、外回りのため最後の直線も長い。坂頂上からのロングスパート戦で、地力のない先行勢は直線半ばで脱落する。
したがって、下り坂を活用して高い機動力で前目の位置までマクれる差し脚確かな馬が恵まれやすい。これがこのコースが持つレースの質だ。
連対馬も20頭中18頭が上がり3F4位以内

<京都記念 上がり3F4位以内馬の成績>
【9-9-6-22/46】
勝率19.6%、連対率39.1%、複勝率52.2%、
単勝回収率200%、複勝回収率138%
※京都開催の直近10回
この傾向は数字にも表れている。京都開催の京都記念における上がり3F4位以内馬の成績は上記の通り優秀だ。勝ち馬10頭中9頭、連対馬20頭中18頭を該当馬が占めている。どの位置から競馬をするにせよ、メンバー上位の末脚を使うことが好走するためのポイントだ。
しかし、馬券に絡んだ30頭のうち該当馬は24頭と、3着内を独占するほどでもない。距離短縮で持続力を見せた先行馬や、単純に序盤の負荷をものともしなかった地力の高い先行馬の粘り込みも目立つ。この点も踏まえて展開予想をしていく。
先行馬が手薄、緩い流れを想定
続いて今回想定される展開から恵まれる馬を考える。メンバー構成は前走通過順位に3番手以内のある先行馬が3頭と出走馬全12頭に対して少ない。
バビット、エコロディノス、リビアングラスはどれも徹底先行タイプとはいえ、近走のペースと展開を考えると、初角まで競りに競ってハイペースという展開は想像しにくい。前半1000m61秒台の比較的緩いペースを想定する。
この展開でも下り坂を活用して前目の位置までマクれる馬は恵まれやすい。ただ、それと同時にスローペースなら中団以前につけられる追走力も必須だ。
<京都記念 4角9番手以下馬の成績>
【0-2-0-27/29】
勝率0.0%、連対率6.9%、複勝率6.9%、
単勝回収率0%、複勝回収率14%
※京都開催の直近10回
地力次第で前も十分残り得る展開が予想され、最後方から前を全てマクって差し切るのは至難の業だ。まず各馬の地力を比較した上で、近走における追走力、機動力、末脚を評価して印を打っていく。
現4歳世代屈指の実力馬
◎エリキング
ハイレベルな現4歳世代屈指の実力馬。前走の菊花賞は無理に押していかず後方からの競馬。道中は折り合いを欠く様子も見せるも、3コーナー手前から鞍上の合図に反応。3、4コーナーにかけて6頭分外を回しながら位置を一気に上げる高い機動力を見せた。
その後は上がり3F3位の脚で追い上げるも0.3秒差2着。道中のスムーズさが勝ち馬エネルジコとの差に響いた。とはいえ、ショウヘイ、ゲルチュタールと年明けの古馬中距離重賞を勝つメンバーも揃った世代最高峰の一戦で能力の高さを示した。
2走前の神戸新聞杯は展開不利の中、上がり3F最速32.3秒の強烈な末脚を使いショウヘイ、ジョバンニを楽に差し切った。3走前の日本ダービーでも上がり最速で0.6秒差5着に好走。この時のメンバーを見れば分かる通り、マスカレードボール、クロワデュノール、ミュージアムマイルといった実力馬に次いで、この馬も今年の中距離GⅠ戦線で主役級の一頭だ。今回のメンバーでは抜けた地力を持っていると評価する。
追走力という点でやや課題はあるものの、前走で見せた高い機動力と持ち前の強烈な末脚を発揮できれば、絶対的な能力差で勝ち負け必至とみる。川田将雅騎手の継続騎乗も心強く、12頭という比較的少頭数になるのもスムーズに追い出せる点でプラス材料だ。ここは通過点として春の大舞台へ駒を進めると信じて本命を打つ。
◯ヨーホーレイク
前走のジャパンCは日本の中距離路線最上位馬と世界最強馬カランダガンがぶつかりレコード決着となった世界最高峰の一戦。2.4秒差14着でも評価を下げる敗戦では全くなかった。
昨年の京都記念を勝利したのち、大阪杯3着、オールカマー3着とGⅠ馬相手にメンバー上位の末脚を使い好走。歳を重ねた今も全盛期と変わらない実力を示し続けている。
近走の通過順位以上にテンの速さと追走力があって、今回は中団前目から追走できる。2、4走前と同様の競馬で実力を十分に発揮できれば好走する。
▲シェイクユアハート
前走の中日新聞杯はミドルペースを8番手で追走。道中やや位置を下げ、中京の3、4コーナーのスパイラルカーブで4頭分外を回してスパートをかける厳しい競馬。その後の急坂でも懸命に伸び続け、上がり3F2位の脚を使い2着に0.2秒差をつけて勝利した。着差以上に評価できる内容だった。
4走前の小倉記念でディープモンスター(次走以降ハイレベルな新潟記念3着、京都大賞典1着)に先着しているように、重賞で通用するだけの力は既に示している。中団から常に堅実な末脚を使える優等生タイプで、ここも堅実な走りで好走可能とみる。
△エコロディノス
安定した先行力で今回も好位から運べる。前走の3勝クラスは前半1000m59.4秒のハイペース、差し有利な展開を先行し、押し切って快勝。展開が向いた3着馬が次走3勝クラスをすぐ突破したようにハイレベルな一戦を不利な展開で勝ち切った。今回も好位で流れに乗れば前で十分に残し得るとみて押さえる。
買い目は◎単勝1点、◎-◯▲△馬連3点、◎-◯▲△-◯▲△3連複3点で勝負する。
▽京都記念予想▽
◎エリキング
◯ヨーホーレイク
▲シェイクユアハート
△エコロディノス
ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
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