【AJCC】単回513%誇る有馬記念組、今年はマイネルエンペラーが出走 菊花賞組はジョバンニの巻き返しに期待
三木俊幸

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
参考レース振り返り
1月25日(日)に中山競馬場で行われるのはアメリカジョッキークラブカップ(GⅡ・芝2200m)。前年の優勝馬ダノンデサイルはこのレースをステップにドバイで勝利している。
今年は第1回特別登録時点で16頭がエントリー。過去10年のデータとともに、主な参考レースを振り返る。
有馬記念【データ:A レースレベル:A】
過去10年の成績【2-0-0-6】勝率25.0%、連対率25.0%、複勝率25.0%
・最多勝利
・単回収率513%
【2025年レース回顧】
レースの主導権を握ったのはミステリーウェイ。しかし、スタンド前で離れた外からポジションを押し上げていったメイショウタバルが2角から向正面に入るところで先頭に入れ替わり、3番手コスモキュランダまでの3頭が後続を引き離す展開となった。
中団よりやや後ろの11番手外を追走していたミュージアムマイルは、上がり最速タイとなる34.6の末脚を繰り出し、しぶとく粘ったコスモキュランダを外から豪快に差し切って優勝。勝ちタイムは2:31.5での決着だった。
マイネルエンペラーは5月の天皇賞(春)以来の久々の実戦となったが、道中は7番手を追走。勝負所の3角から外を回して徐々にポジションを上げるも、勝ち馬から0.8秒差の9着に終わった。
休み明けに加えて中団より後ろを追走していた馬たちの末脚が活きる展開となるなかで、早めに動いたという内容を考慮すると決して悪い内容ではない。一度使われた上積みが期待できるだけに、持久力勝負の展開に持ち込むことができれば、上位争いに加わっても不思議ではない。
菊花賞【データ:B レースレベル:A】
過去10年の成績【1-3-0-7】勝率9.1%、連対率36.4%、複勝率36.4%
・2021年アリストテレスが勝利
・最多の4連対
【2025年レース回顧】
稍重で行われたレースはジーティーアダマンがすんなりと逃げて最初の1000m通過1:00.8というペースを刻むも、1000〜2000mまでは1:03.8とペースは落ち着いてスローペースで流れた。
後方からじっくりと運んだ1番人気エネルジコは2周目に入った向正面でポジションを押し上げ、直線は外から豪快に突き抜けて後続に2馬身差で勝利。勝ちタイムは3:04.0だった。
ジョバンニは道中9番手のインを追走するも、折り合いの難しさも覗かせていた。2週目の向正面で各馬が動いていったタイミングでみるみるポジションが悪くなり、4角では16番手まで後退。それでも直線では馬群を捌いて伸び、チグハグな競馬ながらも勝利したエネルジコから0.7秒差の8着まで巻き返した。
折り合い面を考慮しても2200mへの距離短縮は歓迎で、中山コースもホープフルS2着、皐月賞は大きな不利を受けながら4着という成績。巻き返せる要素は揃う。
14着だったショウヘイは4番手で前に壁を作りながらレースを進めるも、折り合いを欠いての追走で余力はなくなり、直線半ばで失速。勝ち馬からは1.6秒差だった。こちらも距離短縮は歓迎、菊花賞の結果に関しては度外視していい。
アルゼンチン共和国杯【データ:B レースレベル:C】
過去10年の成績【1-0-1-6】勝率12.5%、連対率12.5%、複勝率25.0%
・2024年チャックネイトが勝利
【2025年レース回顧】
スタートしてすんなりとハナを切ったミステリーウェイが11秒台のラップを刻み、1100mを1:06.2で通過する大逃げ。その後はリードがなくなって4角では後続が急接近したが、これはペースを落として息を入れたことによるものだった。
ゴール前は横に大きく広がった追い比べとなったなか、二枚腰を発揮してそのまま押し切り。勝ちタイムは2:30.2。7歳にして重賞初制覇を飾った。
ディマイザキッドは2番手以降が一団となる展開で、9番手の真ん中を追走。直線もスムーズに進路が開いて伸びたが、ミステリーウェイから0.1秒差の3着という結果だった。
ここまで重賞勝利こそないが、安定した内容を披露し続けている点は魅力。中山コースにも実績があり、勝ち切る可能性は十分にある。
後方2、3番手から運んだニシノレヴナントは上がり最速タイの34.0の末脚で追い込んだが9着。展開に左右されやすい脚質だが、大外を回して0.3秒差の9着という内容自体は悪くなかった。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ステイヤーズS【データ:C レースレベル:C】
過去10年の成績【0-0-0-9】勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率0.0%
【2025年レース回顧】
すんなりとピュアキアンがハナを切り、最初の1000m通過が1:04.7、2000m通過は2:10.4と超スローペースで流れた。
3番手のインで流れに乗ったホーエリートはロスのない立ち回りで、残り50mを切ったところで前を捉えるという内容を披露しての重賞初制覇。勝ちタイムは3:47.2での決着となった。
チャックネイトは道中9番手の外を追走し、最後の直線で0.4秒差の7着まで追い上げるも、超長距離で33秒台の上がりが求められるレース展開は向かなかった。2年前のAJCC覇者で、明けて8歳を迎えたが衰えは感じない。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
オールカマー【データ:なし レースレベル:B】
過去10年で出走なし
【2025年レース回顧】
スタート直後は3頭横並びの先行争いとなったが、1角でリビアングラスが先頭を確保。すぐ外の2番手にシュバルツクーゲルがつける展開で、1000mは59.9で通過した。
3角手前でフェアエールングが捲っていきレースが動いたが、1番人気のレガレイラは動じることなく、直線に向いてから堂々と差し切り優勝。さすがGⅠ馬という走りを披露し、勝ちタイムは2:10.2だった。
そのレガレイラの半兄でもあるドゥラドーレスは、後方3番手からのレースとなるも、フェアエールングが動いたタイミングでポジションを押し上げて4角では3番手。直線はレガレイラの末脚には屈して1馬身1/4差をつけられたが、後続には2馬身差をつける2着だった。
このレースには後にステイヤーズSを制するホーエリート、有馬記念2着のコスモキュランダなども出走しており、メンバーレベルも高かったと言える。引き続きの同舞台は歓迎、瞬発力勝負になると分が悪いので持久力勝負に持ち込みたい。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
《関連記事》
・【AJCC】過去10年のレースデータ
・【AJCC】巻き返し図るジョバンニ、中山歓迎のディマイザキッド 明け4歳と古馬重賞組の比較がカギ
・単回200%超!冬の中山で躍動する横山典弘、和生“親子” 冬に強い騎手、種牡馬を徹底検証
