【注目2歳馬】3角先頭から楽な手応えのまま快勝 リオンディーズ産駒の牝馬ゴディアーモ

三木俊幸

12月6、7日の注目2歳馬ゴディアーモ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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祖母はJRA6勝のリビアーモ

週末に撮影したレースから印象に残った馬を紹介する「注目2歳馬」。先週末は土曜日が中山、日曜日が中京というスケジュールだった。その中から取り上げるのはC.ルメール騎手騎乗で6日の中山5R・芝2000m新馬戦を制したゴディアーモ。「森一誠厩舎×サンデーレーシング」のコンビはこの世代、3頭の登録があるが全て勝ち上がりを見せている。

父はリオンディーズ、母はJRAの芝2000〜2400m路線で4勝をあげたパルティアーモ。祖母のリビアーモもJRAで6勝、その産駒も重賞勝ちこそ出ていないが堅実に勝ち上がっているお馴染みの血統でもある。

パルティアーモが500kg近い馬体の持ち主だったのに対し、初仔のゴディアーモは426kgと小柄な馬体の牝馬。単勝2.0倍の1番人気に支持されていた。


ピッチ走法で機動力を感じさせる走り

スタートを決めてすんなりと先行集団に加わると、ハナを奪ったスカイプレリュードを内に見ながら半馬身差の2番手を追走。

12.7-11.0-12.7-13.1-12.6と比較的落ち着いたラップで1000m通過は1:02.1、その後さらに12.5が記録されて残り800m標識を通過したところで、中団にいたベアドッキューンが抑えきれずにまくっていったことで11.6まで一気にペースアップ。同じタイミングでスカイプレリュードが後退して押し出されるように3角で先頭に立つ形となった。

そのまま直線残り200mを迎えるまで12.0-11.7とマイペースを保っていたが、坂を駆け上がるところで楽な手応えのまま11.2を記録。後続を置き去りにして、鞍上も後ろを振り返る余裕があった。

勝ちタイム2:01.1は新馬戦としてはまずまず優秀なタイムだが、この日の葉牡丹賞(2歳1勝クラス)は1000m通過58.9と流れたことも影響したものの、サノノグレーターが1:58.2の2歳JRAレコードで勝利するなど高速馬場だった。

実質最後の200mだけ急激にラップが速くなる展開で、全体的には楽なペースだったことに加えて馬場状態も考慮して総合評価をする必要はあるが、このメンバーでは能力が1枚抜けており、仕上がりも違っていたと言える。

ピッチ走法から機動力を感じさせたレースぶりは好印象。さらにレベルが上がってどのようなレースができるのか引き続き注目したいところだが、順調に成長していけば重賞タイトルも狙える可能性は秘めていそうだ。


12月6、7日の注目2歳馬ゴディアーモ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。

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