【羽田盃回顧】フィンガーが3馬身差で逃げ切り 戸崎圭太騎手「前々で競馬をしようと話していました」

2026-04-30 10:49:02三木俊幸
2026年羽田盃勝ち馬フィンガー,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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底力が問われるタフな展開

3歳ダート三冠競走の初戦となった羽田盃(JpnⅠ・ダート1800m)は戸崎圭太騎手が騎乗したフィンガーが勝利。勝ちタイムは1:52.7(稍重)での決着だった。

ブルーバードCを制して挑んだ前走の京浜盃では3番手を追走するも、2番手からレースを進めたロックターミガンに突き放されて3馬身差の2着と完敗。そのロックターミガンが単勝1.6倍の1番人気の支持を集め、2番人気には雲取賞を勝利したリアライズグリント、フィンガーは3番人気でレースを迎えた。

京浜盃と同じ競馬ではいけないという考えで陣営の意見は一致していたのだろうか。「先生とレース前にプランを立てた際にも前々で競馬をしようと話していました」と振り返った戸崎騎手。その言葉どおりにスタート直後から積極的な騎乗ですんなりとハナを切った。

しかしすぐ外にはロックターミガンがつけ、2角でリアライズグリントも先頭を奪う勢いで並びかける。結局フィンガーは先頭を譲らず、2番手にロックターミガン、3番手にリアライズグリントが半馬身間隔で並ぶ形で落ち着いたが12.7-12.4-12.2-12.2-12.2-12.2と勝負所の3角、残り600m地点を迎えるところまでタフなラップが続く。

残り600mを過ぎてからは3頭が横並びで後続を引き離し、12.6-12.5-13.7と底力が問われたが、残り200mでライバルを競り落としたフィンガー。今度はロックターミガンに3馬身差をつけての快勝だった。

京浜盃では馬体重がプラス10kgでここを見据えた仕上がりにも感じていた。今回、数字面ではマイナス2kgだったが、しっかりと状態を上げて挑んできたあたりもさすが田中博康厩舎だ。そして、フィンガーにとってもタフな流れでより強さを発揮できた点も今後に向けてはプラス材料と言えるだろう。


1番人気のロックターミガンは2着

初ダートだったポインセチアS、前走の京浜盃とダートに転向して強い勝ち方を続けてきたロックターミガンだったが、ダート3戦目にして初めて厳しい競馬を経験することとなった。

特に残り600mからは内のフィンガー、外のリアライズグリントからプレッシャーを受けながらのレースで苦しいポジショニングでもあった。フィンガーには離されたが、最後までしぶとさを見せて2着を死守したところからも地力があるところは見せた。今後に向けてもこの経験は活きてくるはずだ。


ロックターミガン,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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3着には道中8番手を追走していた地元大井所属のロウリュが入った。吉原寛人騎手とのコンビはこれが3戦目。ハイセイコー記念3着、雲取賞8着と勝利はなかったが、いずれも末脚を活かす競馬を試みていた。今回、JRA勢がタフな流れを作ったこともあったが、これまで教えてきたことが最後の末脚に繋がった。

ロウリュから半馬身遅れの4着に終わったリアライズグリントはスタートで出負け気味。1角に入ってから前へと並びかけていく競馬になったことで、前半に脚を使ってしまったことが、ゴール前での差として現われてしまった。

《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。

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